にんじん1本が教えてくれた、子どもが「育つ瞬間」
- kumikokamon
- 2025年12月5日
- 読了時間: 3分

冬野菜の収穫体験でのことです。
ある男の子が、畑でにんじんを抜こうとしていました。
ところが、そのにんじんは土にしっかり根を張っていて、なかなか抜けません。
体を傾けて、ぐっと力を込めて引っ張っても、びくともしない。
周りの大人たちは、声をかけながら、そっと見守っていました。
しばらくして、お母さんが「手伝おうか?」と手を伸ばしかけた、そのとき。
男の子は、はっきりとこう言ったんです。
「やめて!」
その声には、「自分でやりたい」という強い気持ちがあふれていました。
5分間、にんじんと向き合って

それから約5分。 何度も挑戦して、姿勢を変えて、踏ん張りながら。 男の子は、にんじんと真剣に向き合い続けました。
途中で諦めることなく、最後まで自分の力でやり遂げようとしていました。
そして――
ついに、にんじんが「スポッ!」と抜けた瞬間。
「抜けたー!」
周りから自然と歓声が上がりました。
男の子は、抜いたばかりのにんじんについた土を、丁寧に落としはじめました。
農家さんが言っていた「土は畑の財産」という言葉を、ちゃんと覚えていたんです。
そして次の瞬間には、彼はもう次のにんじんに挑んでいました。
この体験の中で育っていた、目には見えない力

この出来事には、子どもの非認知能力が育つ要素がたくさん詰まっていました。
なかなかうまくいかなくても、あきらめずに向き合い続けたこと
大人に頼らず、「自分でやる」ってはっきり伝えられたこと
うまくいった経験が、すぐ次の挑戦への意欲につながったこと
どれも、テストの点数では測れないけれど、 これから先の人生を支えていく、大切な力です。
子どもが育つのは、「できた!」の瞬間だけじゃない

非認知能力って、実は、 成功した瞬間だけじゃなくて、うまくいかない時間や、 葛藤しながら向き合っているプロセスの中でこそ、育っていくものなんです。
大人がすぐに手を出すんじゃなくて、 「見守る」「信じて待つ」時間を持つこと。
それが、子どもの中に 「自分にはできる力がある」っていう感覚を残していきます。
(この“信じて待つ”というのが、口で言うのは簡単でも、実践するのが難しいんです)
FamilyTripが大切にしていること

FamilyTripの体験は、 ただ「楽しかった」で終わるイベントではありません。
自然や人との関わりの中で、 子ども自身が考えて、感じて、挑戦する時間を大切にしています。
にんじん1本を抜く、そんな小さな体験の中にも、 子どもの成長の芽は、確かに息づいていました。
こうした小さな積み重ねが、 子どもたちの「生きる力」へとつながっていく。
私たちは、そう信じています。 次回、このご家族のお父さまから届いた『体験記』をご紹介させていただきます。

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