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親子で育む非認知能力~旅育が注目される理由~

更新日:9月1日

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「子どもには幼少期にたくさんの経験をさせて、"生きる力"を育んであげたい」

そう考えている親御さんの間で、今じわじわと広がっているのが 旅育(たびいく) という考え方です。


旅育とは、旅行を「レジャー」ではなく「学びや成長の体験」としてとらえる新しい教育スタイルのこと。


では、なぜ今、この「旅育」に注目が集まっているのでしょうか?




1.変化の激しい時代背景


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AIやグローバル化が進む社会では、子どもたちには「正解のない課題」に挑む力が求められます。

OECDの「Education 2030」フレームワークでも、こうしたスキルが明確に示されています。

「未来を生きる子どもたちには、知識の量だけでなく、協働・創造・自己調整など資質・能力が必要である」 (OECD「Education 2030」より)

つまり、学力テストだけでなく、社会情緒的スキル=非認知能力が世界的にも注目されているのです。




2.親世代の意識の変化


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旅行は「遊び」や「リフレッシュ」だけでなく、「教育的な体験」にしたい――そんな親のニーズも増えています。


弊社 FamilyTrip が実施したアンケート調査(対象:子育て中の30代~40代の親)では、


「81.5%の親が『実体験を通じた学び・自然とのふれあいを重視している』と回答しました」(FamilyTrip市場調査より) (内訳)  重視しているが、あまり体験はできていない 45.3%  重視しており、すでに定期的に体験ができている 23.3%  重視しているが、全く体験はできていない 13%

つまり、多くの親が「せっかくの旅行を、子どもの成長につなげたい」と考えていることがわかります。




3.教育界での関心の高まり


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文部科学省も、幼児期の非認知能力育成を教育方針に明記しています。

「幼児期に育まれる好奇心や協調性、やり抜く力は、学習意欲や学力の基盤となる」 (文部科学省「幼児教育の基本的な考え方」より)

教育界でも「非認知能力が学力を支える」という視点が広がっているのです。




社会課題と体験格差


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ただし、すべての子どもが十分な体験に恵まれているわけではありません。 公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンによる「子どもの「体験格差」実態調査」(2023)では、

「世帯年収300万円未満の子どもの約3割が、年間を通して体験活動をほとんどしていない」 (公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンによる「子どもの「体験格差」実態調査」より)

と報告されています。

つまり「やりたいけれど機会がない」という子も多いのです。

だからこそ、実際に体験できるチャンスがあるときには、その時間をより大切にしたいですね。




まとめ


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「学び」と「遊び」を同時に得られる旅行=旅育。


その注目の背景には、

・社会の変化

・親世代の意識(体験を重視する声)

・教育界の動き(文科省が非認知能力を重視)

…といった要因があります。


旅育は、時代にマッチした新しい教育スタイルとして、今、多くの家庭から注目されているのです。


次回は、「旅育とは具体的に何か?」をテーマに、その定義や特徴を詳しくご紹介します。

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